老人ホームの種類一覧|特養・老健・有料・グループホームの違いを比較
最終更新:2026年8月25日|制度・リンク確認:2026年8月25日
執筆者プロフィール
- 介護経験:13年目
- 保有資格:介護福祉士
- 経験した施設種別:ユニット型
この記事は、これから介護職として働く方や、転職先の施設選びで迷っている方に向けた記事です。
特養・老健・有料老人ホーム・グループホームの違いを、利用者の特徴・仕事内容・夜勤・医療との関わり・向いている人という介護職目線で比較します。
読み終えるころには、「自分に合いそうな施設」と「求人・施設見学で確認すべきポイント」を判断できるようになります。
老人ホームや介護施設は、名前が違うだけではありません。施設の目的、利用者の状態、介護職に求められる仕事もそれぞれ異なります。
この記事では、厚生労働省などの公的情報をもとに制度上の違いを整理しながら、介護現場での実務経験を踏まえたポイントも分けて解説します。
※実際の仕事内容・人員体制・夜勤体制などは、法人や施設によって異なります。
老人ホーム・介護施設にはどんな種類がある?

まず知っておきたいのは、「老人ホーム」「介護施設」という言葉の中には、制度上まったく同じではない施設が含まれているということです。
介護保険法上の「介護保険施設」は、主に次の3種類です。
- 介護老人福祉施設(特別養護老人ホーム・特養)
- 介護老人保健施設(老健)
- 介護医療院
一方、有料老人ホーム、グループホーム、サービス付き高齢者向け住宅、ケアハウスなどは、それぞれ別の制度やサービスとして位置づけられています。
そのため、介護職として働く場合も「老人ホームなら仕事内容は同じ」と考えないことが大切です。
介護職が働く主な施設・住まい
| 種類 | 主な特徴 |
|---|---|
| 特別養護老人ホーム(特養) | 常時介護が必要な方の生活を支える |
| 介護老人保健施設(老健) | 在宅復帰を目的にリハビリ・医療・介護を提供 |
| 介護医療院 | 長期療養と生活の両方を支える |
| 介護付き有料老人ホーム | 施設が介護サービスを提供 |
| 住宅型有料老人ホーム | 必要に応じて介護サービスを利用 |
| グループホーム | 認知症の方が少人数で共同生活 |
| サービス付き高齢者向け住宅 | 高齢者向け住宅+安否確認・生活相談 |
| ケアハウス | 比較的自立した高齢者の生活を支援 |
| 養護老人ホーム | 環境・経済面などの事情がある高齢者を支援 |
| 地域密着型特養 | 定員30人未満の小規模な特養 |
この記事では、この中でも介護職の就職先として知っておきたい特養・老健・有料老人ホーム・グループホームを中心に詳しく見ていきます。
参考資料:
厚生労働省「介護サービス情報公表システム|公表されている介護サービス」
厚生労働省「介護保険法」
【一覧表】特養・老健・有料老人ホーム・グループホームの違い

まずは、4つの施設の大まかな違いを一覧で確認してみましょう。
※あくまで一般的な傾向です。実際の利用者層、医療体制、夜勤人数、介護職の業務範囲などは施設によって異なります。
同じ種類の施設でも、仕事内容や働きやすさは完全に同じではありません。職員数、サービス内容、看取り、リハビリ、夜間職員など、実際の運営体制まで確認することが重要です。
参考資料:
厚生労働省「介護サービス情報公表システム|サービス事業所を比較する」
特別養護老人ホーム(特養)とは?

特別養護老人ホームは、一般的に「特養」と呼ばれる施設です。
常に介護が必要な方を受け入れ、食事・入浴・排泄などの介護や日常生活上の支援、機能訓練、健康管理などを提供します。
新たに入所する場合は、原則として要介護3以上が対象です。ただし、要介護1・2でもやむを得ない事情がある場合には特例的に入所できる場合があります。
特養で働く介護職の仕事内容
特養では利用者の生活全般を支援するため、仕事内容は幅広くなります。
- 起床・就寝介助
- 食事介助
- 水分補給
- 排泄介助
- 入浴介助
- 移乗・移動介助
- 口腔ケア
- 更衣・整容
- レクリエーション
- 介護記録
- 申し送り
- 多職種との連携
- 夜間の巡視やコール対応
- 看取りへの対応
利用者の介護度が高い施設では、移乗・排泄・食事などの身体介護を経験する機会が多くなりやすいのが特徴です。
従来型特養とユニット型特養の違い
特養を就職先として考える場合は、「従来型かユニット型か」も確認しておきたいポイントです。
従来型では相部屋を中心とした施設もあります。一方、ユニット型特養では、少数の居室と共同生活室を一つの生活単位として構成し、入居者一人ひとりの生活を尊重したケアを行います。
同じ「特養」でも、従来型とユニット型では職員の動き方や利用者との関わり方が変わることがあります。
特養で働くメリット
特養では、利用者の生活を長期的に支援するケースが多いため、利用者の状態変化を継続して見る経験を積みやすいというメリットがあります。
身体介護だけではなく、認知症ケア、看取り、家族対応、多職種連携など、施設介護に必要な経験を幅広く積める可能性があります。
特養で大変になりやすいところ
移乗介助、排泄介助、入浴介助、食事介助など、身体的な負担を伴う業務が重なることがあります。
ただし、負担感は利用者の介護度・職員配置・福祉用具の導入状況によって大きく変わります。「特養だから大変」と一括りにしないことが大切です。
実務者コメント:実際に特養で働いて感じるのは、「介護度が高いから大変」というだけではないということです。 特養では、移乗・排泄・入浴・食事介助などの身体介護が重なることも多く、特に起床時や食事前後、就寝前は業務が集中しやすくなります。そのため、限られた職員数の中で、どの利用者への対応を優先するかを判断する力も必要です。 一方で、同じ利用者と長く関わることが多いため、食事量や表情、歩き方、会話の様子など、小さな状態変化に気づく力を身につけやすいのも特養の特徴だと感じます。 また、身体介護だけでなく、認知症ケア、看取り、ご家族への対応、多職種との連携など、介護士として幅広い経験を積みやすい環境です。 ただし、働きやすさは施設によって大きく異なります。特養を就職先として考える場合は、施設の種類だけでなく、職員配置・利用者の介護度・夜勤体制・福祉用具の導入状況まで確認しておくことをおすすめします。
参考資料:
厚生労働省「介護老人福祉施設(特別養護老人ホーム)」
厚生労働省「特別養護老人ホームの設備及び運営に関する基準」
介護老人保健施設(老健)とは?

介護老人保健施設は、一般的に「老健」と呼ばれます。
特養との大きな違いは、在宅復帰を目指す施設であることです。リハビリテーション・必要な医療・看護・介護などを提供します。
「生活の場」である特養との違い
特養は長期的な生活を支えるケースが多いのに対し、老健では状態を整えて自宅などへ戻ることが大きな目的になります。
そのため、利用者の入所・退所が特養より多くなる施設もあります。
老健で働く介護職の仕事内容
基本的な身体介護は特養と共通する部分がありますが、老健では医師、看護師、理学療法士、作業療法士、言語聴覚士、管理栄養士、ケアマネジャーなど、さまざまな専門職と連携します。
医療やリハビリとの連携について学びたい方には、経験を積みやすい環境の一つです。
老健で働くメリット
- リハビリについて学べる
- 多職種との連携を経験できる
- 利用者の状態改善を見る機会がある
- 入所から退所までの支援を経験できる
老健で大変になりやすいところ
在宅復帰を目的としているため、利用者の入退所や状態変化に合わせた情報共有が重要です。
施設によっては、利用者の情報を覚えた頃に退所し、また新しい利用者が入所するということもあります。記録や申し送り、多職種との情報共有を正確に行う力が求められます。
実務者コメント:老健は、特養と比べて「生活を長く支える」というより、在宅復帰を意識した関わりが多いのが大きな違いです。 介護職も日常生活を支援しますが、老健では理学療法士・作業療法士・言語聴覚士などのリハビリ職と関わる機会が多く、「できないことを介助する」だけではなく、利用者ができる動作をどう維持・改善していくかを考えながら支援する場面が増えます。 たとえば移乗や歩行でも、介護職だけの判断で介助方法を固定するのではなく、リハビリ職から「ここまでは本人にしてもらう」「この福祉用具を使う」といった情報を共有してもらい、日常の介助につなげていくことがあります。多職種で同じ目標を共有する意識が特に重要な施設だと感じやすいでしょう。 また、特養よりも入退所の動きが多いため、利用者の状態や介助方法を覚えた頃に退所し、新しい利用者が入ってくることもあります。そのため、申し送りや記録を通じて短期間で利用者の情報を把握する力も求められます。 一方で、リハビリによってできることが増えたり、実際に在宅復帰へつながったりする過程を見られるのは、老健ならではのやりがいです。 老健で働く場合は、身体介護の技術だけでなく、リハビリ職との連携・情報共有・利用者の変化を見ながら支援方法を調整する力を身につけやすい点が特徴といえます。
参考資料:
厚生労働省「介護老人保健施設(老健)」
厚生労働省「介護老人保健施設|基本情報の読み解き方」
有料老人ホームとは?

有料老人ホームは、高齢者を入居させ、介護・食事・家事・健康管理などのサービスを提供する高齢者向けの住まいです。
ただし、「有料老人ホーム」という名前だけでは仕事内容を判断できません。
主に、介護付有料老人ホーム、住宅型有料老人ホーム、健康型有料老人ホームなどに分類されます。
介護付有料老人ホーム
介護付有料老人ホームは、「特定施設入居者生活介護」の指定を受けたホームです。施設側が食事・入浴などの日常生活上の支援や介護、機能訓練などを提供します。
施設内の介護職員が利用者の生活全般に関わるため、働き方としては施設介護のイメージに近くなります。
住宅型有料老人ホーム
住宅型有料老人ホームでは、生活支援などを提供しながら、介護が必要になった場合は、入居者が訪問介護などの介護サービスを利用して生活を続けます。
同じ建物内に訪問介護事業所が併設されている場合などでは、施設職員として行う仕事と、訪問介護として行う仕事が分かれていることがあります。
求人を見るときは「住宅型有料老人ホーム勤務」という名称だけでなく、どの事業所に所属し、どのサービスとして介護をするのかまで確認しましょう。
有料老人ホームで働くメリット
有料老人ホームは運営法人によって特色が大きく異なります。接遇、レクリエーション、医療対応、リハビリ、看取りなど、施設ごとに力を入れている分野が違います。
そのため、自分が興味のある介護分野と合う施設を見つけやすいというメリットがあります。
有料老人ホームで注意したいところ
「有料老人ホームだから仕事内容は○○」とは言い切れません。
介護付なのか住宅型なのか、どのような利用者を受け入れているのかによって働き方は大きく変わります。求人票だけで分からない場合は、面接や施設見学で確認しましょう。
参考資料:
厚生労働省「有料老人ホームの設置運営標準指導指針」
厚生労働省「特定施設入居者生活介護」
グループホームとは?

グループホームの正式な介護サービス名は、認知症対応型共同生活介護です。
認知症の方が家庭的な環境の中で共同生活を送りながら、必要な介護や生活支援を受けます。1つの共同生活住居につき5~9人という少人数で生活するのが特徴です。
グループホームで働く介護職の仕事内容
- 食事・排泄・入浴・着替え・移動などの介助
- 掃除・洗濯
- 食事づくり
- 買い物
- レクリエーション
- 認知症ケア
調理や買い物などを職員がどこまで担当するかは、事業所によって異なります。
認知症ケアを学びやすい
グループホームは認知症のある利用者を対象とするため、認知症の方との関わり方を深く学びたい介護職には経験を積みやすい環境です。
認知症介護では、単純に「できないことを介助する」のではなく、利用者ができることを活かしながら生活を支えるという視点が非常に重要になります。
「利用者が少ない=楽」ではない
グループホームは大規模施設より利用者数が少ないため、「人数が少ないなら仕事も楽なのでは?」と思われることがあります。
しかし、少人数だから必ず仕事が楽というわけではありません。夜間の職員体制、認知症症状、身体状況、調理業務の有無などによって負担は変わります。
参考資料:
厚生労働省「認知症対応型共同生活介護(グループホーム)」
厚生労働省「グループホーム|基本情報の読み解き方」
特養・老健・有料・グループホーム以外にも介護施設はある

介護職の就職先は、ここまで紹介した4種類だけではありません。検索や求人で目にしやすい施設・サービスも押さえておきましょう。
介護医療院
介護医療院は、長期的な療養が必要な要介護者に、医療と介護、生活支援を提供する施設です。医療職との連携について学びたい介護職にとっても選択肢になります。
サービス付き高齢者向け住宅(サ高住)
サ高住は、一定の基準を満たした高齢者向け住宅で、少なくとも状況把握と生活相談サービスを提供します。
「サ高住=介護施設」とは限りません。介護サービスの提供方法は住宅によって異なるため、就職時は運営形態を確認しましょう。
ケアハウス(軽費老人ホーム)
身体機能の低下や高齢などにより一人で生活することに不安があり、家族から援助を受けることが難しい方などを対象とする施設です。
養護老人ホーム
現在の生活環境や経済的な事情などにより在宅生活が難しい高齢者などを、市区町村の措置によって受け入れる施設です。特養とは目的が異なります。
地域密着型特別養護老人ホーム
地域密着型特養は、入所定員30人未満の小規模な特別養護老人ホームです。
ショートステイ
ショートステイは長期間入所するサービスではなく、利用者が短期間宿泊し、食事・入浴・介護などの支援を受けるサービスです。
小規模多機能型居宅介護
小規模多機能型居宅介護は、「通い」「訪問」「宿泊」を組み合わせて利用する地域密着型サービスです。介護職として働く場合、一つの事業所で異なる支援を経験できる特徴があります。
参考資料:
厚生労働省「介護医療院」
国土交通省「サービス付き高齢者向け住宅」
厚生労働省「養護老人ホーム及び軽費老人ホーム・ケアハウスの概要」
施設によって介護職の仕事内容はどのくらい違う?

介護施設が違っても、食事・排泄・入浴などを支援するという基本は大きく変わりません。しかし、何を重点的に行うかは施設によって変わります。
| 項目 | 特養 | 老健 | 有料老人ホーム | グループホーム |
|---|---|---|---|---|
| 身体介護 | ◎ | ◎ | △~◎ | ○ |
| 認知症ケア | ◎ | ○ | △~◎ | ◎ |
| リハビリ職との連携 | ○ | ◎ | △~○ | △~○ |
| 医療との連携 | ○ | ◎ | 施設差が大きい | 施設差あり |
| 生活援助 | ◎ | ○ | ○ | ◎ |
※◎・○などは一般的な目安であり、制度上の評価ではありません。
身体介護を経験したい
移乗・排泄・食事・入浴などの介護技術を幅広く経験したい場合、特養などの入所施設は候補になります。
多職種連携を学びたい
医師やリハビリ専門職などとの連携を経験したいなら、老健は特徴が分かりやすい施設です。
認知症ケアを学びたい
グループホームは認知症のある方を対象とするため、認知症ケアを深く学びたい方には候補になります。
ただし、「○○施設に行けば必ず○○が学べる」と考えないことも大切です。同じ種類でも施設ごとのサービス内容や職員構成は異なります。
参考資料:
厚生労働省「どのような質の介護を提供しているか」
介護施設によって夜勤の働き方も違う

これから介護施設で働く方に、ぜひ確認してほしいのが夜勤体制です。
「特養だから夜勤が大変」「グループホームだから楽」と施設の種類だけで判断するのはおすすめしません。
- 何人の利用者を担当するのか
- 夜勤職員は何人いるのか
- フロアを一人で担当するのか
- 看護師が夜間も勤務しているのか
- オンコールなのか
- 夜間の医療処置がどの程度あるのか
- コールの頻度
- 休憩・仮眠が取れる体制か
夜勤求人を見るときは「人数」だけで判断しない
たとえば「夜勤2名」と書いてあっても、それだけでは十分ではありません。
重要なのは、何人の利用者を何人の職員で担当するのかです。
「1人で何人を見るのか」「休憩中は誰が対応するのか」「急変時は誰に連絡するのか」まで確認すると、入職後のギャップを減らせます。
参考資料:
厚生労働省「介護老人保健施設|基本情報の読み解き方」
厚生労働省「グループホーム|基本情報の読み解き方」
未経験から介護職になるならどの施設がおすすめ?

結論からいうと、すべての未経験者におすすめできる一つの施設はありません。
自分が「何を学びたいか」「どのような介護をしたいか」で考えることが大切です。
基本的な介護技術を幅広く身につけたい
身体介護や生活支援を幅広く経験したいなら、特養は選択肢の一つです。
医療・リハビリとの連携を学びたい
多職種との関わりを経験したいなら、老健が候補になります。
認知症ケアを深く学びたい
認知症の方との関わりについて学びたいなら、グループホームが候補になります。
接遇・サービスも学びたい
接遇やサービスに力を入れている有料老人ホームもあります。ただし施設差が大きいため、必ず見学して判断しましょう。
無資格でも介護施設で働ける?
無資格・未経験者を採用している事業所もあります。ただし、医療・福祉関係の資格を持たず直接介護に携わる職員については、認知症介護基礎研修の受講が原則として必要です。
経過措置は2024年3月31日に終了しており、新たに採用された無資格の職員には採用後1年間の猶予期間が設けられています。
「無資格だから介護職になれない」わけではありません。入職後に必要となる研修・資格を確認しておきましょう。
参考資料:
厚生労働省「認知症介護基礎研修の義務付けに関するQ&A」
厚生労働省「介護サービス情報公表システム」
「施設の種類」だけで就職先を決めないほうがいい理由

実際に働く職場を決めるときに最も大切なのは、施設名だけで判断しないことです。
- 従来型かユニット型か
- 利用者の介護度
- 認知症の方の割合
- 職員数
- 夜勤体制
- 看取りの有無
- 福祉用具
- 入浴方法
- 記録方法
- 新人教育
同じ特養でも、これらの条件によって働き方は変わります。
求人票だけでは分からないことも多い
「アットホームな職場」「未経験歓迎」「研修充実」と書かれていても、実際の現場がどのような状況なのかまでは分かりません。
そのため、可能であれば応募前または面接時に施設を見学することをおすすめします。
見るべきなのは建物の新しさだけではありません。職員の動き方や利用者への声掛けなど、実際の介護現場を見ることが大切です。
参考資料:
厚生労働省「介護サービス情報公表システム|基本情報の読み解き方」
厚生労働省「その他の確認したいポイント」
【実務者目線】働く介護施設を選ぶときに確認してほしい12のポイント

これから介護職として働くのであれば、施設の種類だけを見るのではなく、実際の職場環境まで確認することが重要です。
1.利用者の介護度
同じ施設でも利用者の状態によって仕事内容は変わります。身体介護がどの程度必要なのか確認しておきましょう。
2.日中の職員人数
職員配置基準だけでなく、実際の勤務時間帯に何人の職員がいるのかを確認します。
3.夜勤体制
利用者何人を職員何人で担当するのかまで確認しましょう。
4.看護師の勤務体制
夜間にも看護師がいるのか、オンコールなのかで急変時の動き方が変わります。
5.看取りの有無
看取りを行っている施設では終末期の利用者に関わる機会があります。自分がどのような介護を経験したいか考える材料にもなります。
6.入浴方法
一般浴・個浴・リフト浴・機械浴など、施設によって設備は異なります。入浴介助の負担にも関係します。
7.移乗用リフトなど福祉用具
腰痛予防という意味でも重要です。職員が抱え上げる介助をどの程度行っているのか確認してみましょう。
8.介護記録の方法
紙・パソコン・タブレットなど、記録方法によって業務の流れも変わります。
9.新人教育
「未経験歓迎」という言葉だけでなく、OJT期間、夜勤開始までの期間、教育担当者、研修内容まで確認すると安心です。
10.休憩・仮眠
特に夜勤では、休憩時間が決められているだけでなく、実際に休憩を取れる体制になっているかも確認したいポイントです。
11.職員の雰囲気
施設見学では職員同士の会話だけでなく、利用者への声掛けを見てみてください。丁寧な言葉遣いや目線の合わせ方から、現場の雰囲気が見えることがあります。
12.整理整頓・清掃
介護現場は忙しいため、多少物が出ているだけで悪い施設とは判断できません。ただし、床の汚れ、食べこぼし、ゴミ、物品の散乱などが長時間放置されていないかは確認しておきたいポイントです。
参考資料:
厚生労働省「介護サービス情報公表システム|基本情報の読み解き方」
老人ホーム・介護施設の種類についてよくある質問
特養と老健の一番大きな違いは?
施設の目的です。特養は常に介護が必要な方の生活を長期的に支え、老健はリハビリや必要な医療・介護を提供し、在宅復帰を目指します。
特養と有料老人ホームはどちらが大変?
一概には判断できません。施設の種類より、実際の利用者の状態と職員配置を見ることが重要です。
グループホームは身体介護が少ない?
必ずしもそうとは限りません。利用者の身体状況は施設によって異なります。
グループホームは仕事が楽?
利用者数が少ないことだけを理由に、楽とは判断できません。認知症ケア、調理や生活支援、夜勤などがあり、業務内容は事業所によって異なります。
老健はリハビリ職と関わることが多い?
老健は在宅復帰を目的としてリハビリを提供するため、理学療法士・作業療法士などと連携する機会があります。
無資格・未経験でも介護施設で働ける?
無資格・未経験者を採用している施設もあります。ただし、資格を持たず直接介護に携わる職員には認知症介護基礎研修の受講義務などがあります。
新人介護士にはどの施設がおすすめ?
一つに決めることはできません。身体介護、多職種連携、認知症ケアなど、自分が何を学びたいかから選ぶことをおすすめします。
夜勤が大変なのはどの施設?
施設の種類だけでは判断できません。夜勤職員数、利用者数、コール頻度、医療対応、休憩体制などを確認することが大切です。
認知症介護を学ぶならどの施設?
グループホームは有力な選択肢です。ただし、特養や有料老人ホームでも多くの認知症利用者に関わる施設があります。
参考資料:
厚生労働省「公表されている介護サービスについて」
厚生労働省「介護サービス事業所を比較する」
まとめ|施設ごとの違いを知って自分に合った介護現場を選ぼう
代表的な4施設を大きく分けると、次のようになります。
- 特養:常時介護が必要な方の生活を長期的に支える
- 老健:リハビリや医療・介護を提供し、在宅復帰を目指す
- 有料老人ホーム:介護付・住宅型など種類があり、施設差が大きい
- グループホーム:認知症の方が少人数で共同生活を送る
これから介護職として働く方に最も覚えておいてほしいのは、「どの種類の施設で働くか」だけで職場を決めないことです。
利用者の状態、職員配置、夜勤体制、看護体制、福祉用具、新人教育などによって働きやすさは大きく変わります。
求人票だけで判断せず、可能であれば実際に施設を見学し、自分がそこで働いている姿を想像してみることをおすすめします。
施設の種類を理解しておけば、「この施設ではどのような介護をするのか」「自分が身につけたい経験と合っているのか」を判断しやすくなります。
自分がどのような介護士になりたいのかを考えながら、自分に合う職場を選んでみてください。
参考資料:
厚生労働省「介護サービス情報公表システム」
筆者:matsuo syota
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